住宅をリフォームしたいと思う要因には、主に人的要因と物理的な要因の2種類があります。
人的要因
家族の増減や老化・成長
前者の人的要因には、家族の増減や老化・成長といったものがあり、具体的には子供が増えたり親が高齢者になるなどです。
当初は自分達夫婦と子供が暮らすつもりで設計していても、人生の計画には変更がつきものですし、予定より子供が増えたり両親と暮らし始めるというようなこともあります。
逆に、子供が成人して独立したり、高齢化した親が施設に入居するケースも珍しくないです。
いずれにしても、住宅設計は設計当時と年数が経過した後では、様々な部分に想定と異なる部分が見られるのが普通です。
人的要因はコントロールできるものではありませんから、突然家族の増減が発生したり、急にリフォームを検討する切っ掛けになり得ます。
大は小を兼ねるといいますが、いざ子供や親が家を出ていなくなると、空いたスペースが実際よりも広く感じられたり、見る度に寂しさを引き起こします。
無駄に広いスペースは、掃除をするだけでも大変ですから、家族構成にあった手の届く範囲のサイズにするのが理想的です。
また、用途が合わないとデッドスペースが増えますから、隅々まで有効活用をするつもりならリフォームをする必要があります。
やがては自分達も老いていき、これまでと同じ家の使い方は難しくなるので、そういう状況も想定してリフォームを行うのが賢明です。
今直ぐに予定はないとしても、リフォームしたいと思った時は検討のタイミングですし、早めに考え始めた方が後々余裕が生まれるはずです。
築数十年ともなれば、至るところに老朽化や劣化が見られますし、機能的でないと感じたり、使いにくく思う部分も出てきます。
勿論、傷や汚れは家族の思い出ですし、簡単に消し去ったり綺麗にできるものではないでしょう。
身長を測る為につけた柱の傷や、物を落として凹んだ床、子供のいたずらで開いた壁の穴など、どの家庭にも1つはこういった思い出があるものです。
しかし、部分的に修繕したり汚れを落とすのには限界がありますから、マイホームに解消できない老朽化が見られた時は、前向きにリフォームを考えるタイミングとなります。
物理的要因
住宅のダメージや耐久性の低下
住宅のダメージや耐久性の低下などは、いわゆる物理的要因と呼ばれるもので、雨漏りをする屋根やひび割れて粉を吹く壁なども当てはまります。
内装に生じた傷みも物理的要因ですから、いずれはどの住宅でもリフォームが必要になるでしょう。
躯体の設計の古さは仕方がありませんが、リフォームで目に見える部分の不満が解消したり、機能が改善して使い勝手が良くなるなど、複数のメリットがもたらされます。
部屋や老化が狭い、収納スペースの無駄が多く荷物が入り切らない、こういう不満も一緒に解消することができます。
家を部分的に作り変える以上、費用が発生するのは当然ですが、不満がなくなり理想の生活ができると思えばむしろお得です。
住宅の劣化は人的要因でも起こりますが、高温多湿で季節ごとに気温変化を繰り返す日本では、物理的要因による老朽化も無視できないです。
腐朽菌のやシロアリといった存在がまさに問題で、どちらも住宅構造の材質にダメージを与えたり弱らせてしまいます。
災害発生の頻度増加や巨大地震のリスクを考えると、古くなって老朽化したままの住宅を放置するのは危険です。
場合によっては耐震補強が必要になるので、やはり家に不満を感じ始めたらリフォームの検討に入るのがベストです。
切っ掛けは何であれ、使っていない部屋を隣と繋げたり、外装を塗り替え内装を張り替えれば、不満は一挙に解決して満足感が得られるでしょう。
老朽化の不安や使い勝手の悪さが解消したり、万が一を考えた時の安心感が手に入るので、リフォームしたいと思う瞬間は不満解消のチャンスです。