築年数が長くなった住宅や長年にわたって外壁塗装を行っていない外壁は古く見えるという共通点はあるものの、種類や劣化した原因には差異がある上に各々で異なるケア方法を施す必要があるため、より良い仕上がりにするには原因を特定する事が大切です。
外壁の表面上に取り分けて傷やひび割れなどが見られなくても、一見して劣化しているように感じられるのは変色または退色が原因です。
変色または退色する理由は、日々降り注ぐ太陽光の中に含まれている紫外線が原因であり、少しずつ紫外線を吸収した結果変色や退色が発生しその後はチョーキングに繋がります。
チョーキングとは手で外壁に触れた際に手が白くなってしまう様子の事を指し、受け続けた紫外線により塗料が結合力を無くした事で塗料の中に含まれている顔料が粉になっています。
チョーキングが進行すると塗料が元来有している水を通さないという作用が失われるので、外壁材に雨が浸透しやすくなってしまい、雨の浸透と乾燥を繰り返すうちに外壁にひび割れが起こります。
ひび割れの事はクラックと呼ばれているのですが、初期段階に見られる小さなひび割れの事は髪の毛のようにも見える事からヘアークラックとも呼ばれます。
ヘアークラックの場合はまだ外壁の浅い所で生じているひび割れなので早急に施工を行う必要性は無く、塗装の施工を検討する材料として考える事ができます。
一方、ひび割れが大きな状態は深さが5mm以上に達しているので地震もしくは地盤沈下によってひび割れが大きくなっていきますし、放置し続けると雨が室内に入ってきたり外壁が大きく剥がれ落ちる可能性も高まります。
そして、表面上のみが紙が破れたような見た目になっていたり水ぶくれのように膨らんでいる事例は、ひび割れのように物件に直接的に影響を及ぼすきっかけにはなりにくいですが、放置すると浮き上がった部分に水が入り込むので早めに対応を考える必要があります。
また、剥がれたり浮き上がってしまうのは塗料の劣化や施工時にしっかりと接着できていない事が原因です。
